お菓子のレシピを見て
「お菓子作ろう!と思ったけど38%の生クリームが売ってない!」
とか職場で
「40%の生クリーム切らしてしまった!」
みたいな経験ありますよね。
そんな時に欲しい濃度(%)の生クリームを作り出す魔法の計算式があります。

魔法の計算式?
計算苦手やから難しくなかったらええけど。
覚えてしまえば全然難しくないです。
それでは見ていきましょう。

魔法の計算式 ピアソンスクエア法
ピアソンスクエア法を見てみよう
魔法の計算式の名前はピアソンスクエア法と言います。
まず下の図を見ていきましょう。

この図を使って濃度が高い生クリームと濃度が低い生クリームを混ぜ合わせて欲しい濃度のクリームを作っていきます。
それではさっそく計算してみましょう。
ピアソンスクエア法を使ってみよう
今回は35%と47%の生クリームを混ぜ合わせて40%の生クリームを1000ml作ります。
まずはアルファベットの説明を書いていきます。
- A%(高濃度のクリーム)
- B%(低濃度のクリーム)
- C%(欲しい濃度のクリーム)
- D(A%の配合割合)
- E(B%の配合割合)
- F(欲しい生クリームの総量)
それではアルファベットに数値を入れていきましょう。
- A=47%(高濃度のクリーム)
- B=35%(低濃度のクリーム)
- C=40%(欲しい濃度のクリーム)
- D=(A%の配合割合)
- E=(B%の配合割合)
- F=1000ml(欲しい生クリームの総量)
DとEが分からないので求めていきましょう。
DとEは下の式で計算します
\(\displaystyle E=A-C\) \(\displaystyle D=-(B-C)\)数字を当てはめてみましょう。
\(\displaystyle E=47-40\) \(\displaystyle D=-(35-40)\)これでD=5、E=7が分かりました。
次に下の式を使って分量を出していきます。
\(\displaystyle A%の分量=F×\frac{D}{D+E}\) \(\displaystyle B%の分量=F×\frac{E}{D+E}\)それでは数字を当てはめていきましょう。
\(\displaystyle 47%の分量=1000×\frac{5}{5+7}\) \(\displaystyle 35%の分量=1000×\frac{7}{5+7}\)これを計算して四捨五入すると
47%の生クリームが417ml
35%の生クリームが583ml
これを混ぜ合わせると40%の生クリームが1000ml出来上がります。
一見難しそうな感じですがやってみると簡単に計算できます。
製菓理論を学びたい人におすすめの書籍はこちら
-
【製菓理論書】パティシエめがねが選ぶ製菓理論がわかるおすすめの本3選
続きを見る
魔法の計算式ピアソンスクエア法のまとめ
ピアソンスクエア法という計算式を使えば手に入りにくい濃度(%)の生クリームを作り出すことが出来ます。
スーパーマーケットなどで生クリーム47%と生クリーム35%の2種類を手に入れることが出来きれば
レシピ本によく出てくる生クリーム38%や40%や42%もこの計算式でつくれます。
これはチョコレートのカカオ分を合わせたい時にも使えるのでぜひ使ってみて下さい。

パティシエは計算もせなあかん!
勉強しよう。